しおさいの勉強部屋

大学入試数学の知識を整理し、できる問題を増やすことを目指すブログ。自分の検定取得状況も書きます。

大学入試数学 愛媛大の面白整数問題~短い問題は難しい?~

どうもこんにちはしおさいです。

 

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本日は愛媛大の整数問題を例に出しながらいわゆる”短い問題は難しい”通説を考えてみます。

 

皆さん”短い問題は難しい”って聞いたことありませんか?

確かに難しい問題があることは事実です。

しかしだからと言って無意識に身構えてしまうと解ける問題も難しく考えすぎてしまう場合があります。

そこで本記事では

・なぜ短い問題は難しいことがあるのか

・とりあえず条件を使うことの大切さ

を語っていきたいと思います。

 

 

1. なぜ短い問題は難しいことが多いのか

 

短い問題はわかりやすいこともあり、みんなの心に残りやすいですよね

例えば

・円周率が3.05より大きいことを証明せよ(東大)

・tan1°は有理数無理数か答えよ

・1/x+1/y+1/z=1となる自然数x,y,zの組をすべて求めよ(一橋大)

のように半ば伝説のようになっている問題も珍しくありません。

 

これらは短くて難しいタイプの例です。

 

これらの問題の共通点は”圧倒的な自由度の高さです。

ほぼ問題文中にヒントとなるような条件はないといってもいいでしょう。

例えば円周率の問題は円の中に内接する多角形を考える必要があります。

これは問題文を読んでいる中で浮かんでくる自然な発想とは言えないのではないでしょうか。

歴史的に円周率が円に内接する多角形による辺の長さとの評価により近似されたことを知っていれば自然な発想ですが

そこまで求めると数学の歴史の授業が必要になってきます。

 

一方で短いながらも自由度の低い問題もあります。

 

それが今回紹介する愛媛大の問題のような例です。

こういう問題を物おじせずに正解できれば。という思いで書いています。

 

ということで前置きが長くなりました。

以下問題文です。

 

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2. 方針

 

何ができるでしょうか。

ひとまず条件を整理すると

・関数f(x)が与えられている

・f(1), f(-1)が整数

・a, bの範囲

 

この3つだけです。

 

このなかで何か展開が動きそうな条件は、、というと二番目の条件です。

ひとまずはf(1), f(-1)を求めて何らかの整数p, qと置いて何かできないか探ってみましょう

 

すると簡単にa, bの条件式が使える形に解けますよね?

どうやったらこの条件使えるかなぁという視点で考えてみましょう。

条件が少ないがために一本調子で解けてしまう場合もあります。

 

3. 解答

(1)

 

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(2)

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4. 解き終えて

 

いかがだったでしょうか。

確かに簡単とは言えない問題でしたが、この条件どう使おうかな?

と考えているとなんだかんだ解ける問題でしたね。

 

実は(2)の前半、相当泥臭く解いていますがうまく因数分解していく方法もあったりします。

これも次回以降記事でまとめられたらと思っています。

 

以上です。それではまた

場合分けをマスターしよう。~基本はローランド様の俺か、俺以外か~

どうもこんにちはしおさいです。

 

今回は数学で必ず問題になる”場合分け”について学習していきましょう。

 

最初にコンセプトについて学習して次に例題の方式で進みます。

なので問題に飛びたい人は下記リンク押してください。

 

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基本は漏れなく、できればダブりなくです。

漏れがあると基本的に減点対象になります。

ただダブりがあっても解答がダブった分遅くなるだけです。

直接減点対象にはなりませんが時間が限られているテストで余計な回り道をしないためにもできる限りダブりなくやっていきましょう。

 

場合分けの基本は”何個かの集合に分けてその合計で母集団全体を表すようにする”ことです。

数値で場合分けをするなら数直線全体を各集合で覆うことができるかということで確かめられます。

 

しかしこの場合分け、数値で分けたり偶数奇数で分けたりパターンが多く、

個別に覚えて対応していませんか?

今回はその発想のまとめ方のヒントをお伝えしようと思います。

 

それはずばり、ローランド様の”二種類の人がいる。俺か、俺以外か”なのです。

 

ベン図にするとこんな感じ。単純ですが。

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分け方を考えていきましょう。

 

まずは全体の集合を決定します(ローランド様のおっしゃる"人")。

その次に着目したい集合を一つ決めます(ローランド様のおっしゃる"俺")。

全体から着目した集合を引きます(ローランド様のおっしゃる"俺以外")。

これを新たな全体にします。

次にまたその中で着目したい集合を決める

 

この繰り返し。ローランド様には多分俺以外は見えていないのでここでおわりなのでしょう。

 

言葉で言っても伝わらないので例を出しつつ。

 

例1. 自然数を全体とした偶数、奇数

 

自然数の分類の中でまず偶数に着目(これが俺にあたる)そのあと、俺以外を考えると

残りは奇数になっているのでこれはきれいな俺か俺以外かで分類できるパターン

 

例2. 実数を全体としてa<0, a>1, 0<=a<=1

 

実数の分類の中でまず0未満をみる。これを”俺と考えると

”俺以外”は0以上の数。

0以上の数をまた全体と考えて1より大きい数に着目する。

これが新たな”俺すると”俺以外”は0以上1以下になる。

ここで場合分けを終わると全体を3つに分ける場合の俺か俺以外かの分け方ができるってわけ。

 

 

すべて人間の分類の中で俺に着目→人間全体で残りは俺以外→さらに分類したければするの流れになっていることがお分かりいただけましたでしょうか。

 

最後に例題を一個やって終わりにしましょう。

 

<例題>

 

問 8, 17, 10, 13, 22, nの6つの正の数がある。この6つの数の平均をA, 6つの数の最大値と最小値を除いた平均をBとするとき、A=Bとなるnをすべて求めよ

 

解説

 

この問題は場合分けしないと解けなさそうです。

なぜならnの値によって6つの数の中の最大最小が変わってくるためにBの値が変化するためです。

 

Bの値が決定するような場合分けがしたいです。

なので

・nが最大値の時(n>22)

・nが最小値の時(0<n<8)

 

この二つは着目しがいがありそうです。

それ以外の場合は分ける必要があるでしょうか?

それ以外の場合は現状8<=n<=22なので現状6つの数の最大値最小値はそれぞれ8, 22に決定し

Bの値も決定できます。

なのでこれ以上の場合分けの必要はありません。

 

それでは解いていきましょう。

 

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2. あとがき

 

これどこの問題かって?これ中学入試問題です。

桐朋中学校

なんと小学六年生が解きます。おそろしや。

 

場合分けの場合は常に全体(ローランド様のおっしゃる"人")と着目したい部分(ローランド様のおっしゃる"俺")と残り(ローランド様のおっしゃる"俺以外")の関係をしっかり把握してやると整理しやすいと思います!

 

参考になったら拡散、ブクマお願いします!

 

それではまた。

 

難しさがどこにあるか把握していこう~2012年東京大学~

どうもこんにちはしおさいです。

 

今日は問題が難しいってところを言語化することで

そこを回避する考え方を見つける糸口になるという話をしようと思います。

今までの問題とどこが違って

どこが問題を解くネックになっているのか。

問題を解く以外でも日常的に問題解決するうえで重要ですから

身に着けておいて損はないかと思います。

 

 

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例題は東京大学2012年

 

下記図のような三角形に区切られた場所がある。とある人が一秒ごとに隣の部屋に同じ確率で移動する。最初にその人がPにいると仮定してn秒後にQにいる確率を求めよ。

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1. どこが難しいのか

 

パット見てこんなの簡単じゃんなんて言える人は少ないのではないでしょうか。

基本的に確率の問題は

①単純な順列組み合わせのパターン(円順列や重複順列など)に帰着して直接コンビネーション・パーミュテーションなどで求める

②確率の漸化式を立て、数列的に求める

の二パターンが存在します。

パッと見たときに私はおそらく漸化式ではないかと予想しました。

なぜかというとQにn秒後にいるためにはn-1秒後にいる場所がおのずと決まっているからです。

しかしそうすると問題があります。

移動する場所が9か所と多く、それぞれを文字でおくととてもじゃないけど連立漸化式として処理できないことです。

ここがこの問題の肝です。

 

もう一つ、確率の問題では大切なことがあります。

n秒後、n枚のコインなどが出てきた際はn=1, 2などの場合を想定して実験すること

です。

 

それでは実験をやっていきましょう。

計算が大変なので2秒後からはいる場所に〇をつけています。

 

n=1

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n=2

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n=3

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n=4

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あることに気が付くかが勝負の分かれ目です。

先ほどの問題の難しさは変数の多さだといいました。

変数をどうにかして減らせば解けるかもしれないということです。

・Qに来るのは偶数秒後のみであること

・偶数秒後に存在しうる点は3か所しかないこと

・その三か所のうち、P, Q以外のもう一か所にいる確率は、図形の対称性によりQと同じなこと

 

ついに変数が二つになってしまいました。これなら解ける気がするぞ!!!

 

2. 解答

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<解答の下記図の部分>

n=1

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n=2

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n=3

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n=4

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3.  問題を解き終わっての感想

 

今回は問題の難しい点を言語化してみたらうまくいくかもしれないよという内容の記事でした。

もちろん、ほかに難しい点があってもう一段解決するべき場合もありますが

発想の道具として一個持ってみてはいかがでしょうか。

 

しかし実験から導くべき結論が多いこと。難しい問題ですね。

 

確率の問題に当たった時

・ひとまず実験する

・直接求められるか、漸化式かまず分かれ道がある

 

ことも紹介しました。

 

何も方針がわかないときに参考にしていただければと思います。

 

それではまた。

 

定石を体得しよう! ~明治大学2016年農学部を例に~

 

どうもお久しぶりです。しおさいです。

 

今日も数学のヒントになるようなお話を。

定石についてです。

 

こんな感じで時々勉強のヒントになるようなことをまとめているので気になる人はブックマークお願いします!

 

例題は明治大学の2016年農学部のものを扱っていこうと思います。

問題が解けた。だけで終わらないように一問で何問も解けるようになる

 

 

問 半径3の球に内接する円錐の体積の最大値を求めよ。

 

 

1. 問題概説

 

非常にシンプルな問題です。

解き方が瞬時に浮かんでくる人もいそう。

一方で何を考えようという人もいるかも?

 

このように立体の問題が出たときは

・重要な情報が入るような平面を考えて平面図形で考える

・対称な面で切って平面図形にして考える

・特に円、球の場合は”中心からの距離が一定”という性質があるので中心をとおるような平面で切断すると扱いやすい

 

ことが多いです。

 

また最大値最小値はやはり関数表示して微分が多いです。

 

こうするとこの問題は

1. 最大最小だから関数表示しようかな

2. 円錐の体積だから円錐の底面の半径と高さが必要だな

3. 円錐の底面の円と球の中心をとおるような平面で切って考えようかな

 

となります。

 

今回の問題も定石通りやっていくと解けます。解答を見てみましょう。

 

2. 解答

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3. 問題が解けるだけで終わらないために

このように”初見の問題でも今までのうまく問題が解けたような知識を抽象化してほかの問題にも応用できるようにしておく”

ことが大事になってくるわけです。

この知識の集合体が”定石といわれるものなわけ。

以上のように、今までやった問題はなぜ、このような解き方をしたのか

なぜ、このような解き方が効力を発揮するのか。

 

そこまで思考に落とし込んでいくとこんな問題に使えそうだなというところが見えてきます。

ぜひ問題を解いたときにそこまで行けるようにしましょう。

 

本日はこの辺で

 

それではまた!

 

伝説のセンター試験数学II・B ~2015年第二問、微分の定義から問う~

どうもこんにちは、しおさいです。

 

以前、センター試験を使って数学的な瞬発力を鍛えようという旨の記事を書いたかと思います。

なんかその近辺のセンター解いていたらとある一年が難しくねと思い

調べてみたらどうやら一部界隈で伝説化しているらしい。

 

今回はその中からセンターでこんな問題が出るのかと驚いた第二問をさっと眺めつつ

数学で定義や定理の証明をおろそかにしてはいけない理由について話していきたいと思います。

 

 

1.伝説の生まれた瞬間と対処法

 

どの問題セットも一ひねり聞いていて答えにくい問題が多かったのですが

伝説の瞬間は第二問の最初にありました。

何と微分の定義から考えさせるものでした。

他の問題は単純に微分の操作ができれば解けるものが多かったですが

メンタルダメージを負った後では冷静に対応できない人もいたのではないでしょうか。

 

定期的に実はこんな問題は出てきます。

有名なのは東京大学で加法定理を証明させた問題です。

 

どうすればこのような問題で面食らわずに淡々とといていけるのでしょうか。

それは”数学のストーリーを利用して概念を腹の底から理解すること”です。

 

2.数学のストーリーを見逃すな

 

実は数学には定義から始まって定理が誕生し、それによってできることが増えていくという一連のストーリーが存在します。

このストーリーを利用して一つ一つの概念を押さえていくのです。

 

例えば微分の定義としては以下のようなイメージです。

”関数上の一点Aを取り、そこから少し離れた点Bをとる。直線ABは傾きが求められる。BをAに近づけていったさい、ABの傾きがある値に収束するとき、それを関数の微分係数とおく”

というものです。

 

このような定義だからこそ以下のような性質が見つけられます。

微分係数が点Aの接線の傾きになる

微分係数が正ならxの値とともに増加していく(微分係数をa, 微小な距離をtとすると点Aよりx軸方向にt離れた点では関数はat>0だけ増加していると考えられるため)

 

それゆえに接線を求めるときや増減を調べるときに基本的に使うのです。

 

この流れをしっかり頭に入れておけば定義も使い方もなんとなくわかるはず。

細かい使い方は問題演習で確認ですが。

 

3. 最後に微分のところだけざっと解答

 

微分の定義のところだけですが解答します。

話の本題はもう終わっています。ぜひ各単元の流れを理解しておきましょう。

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問題演習も大切ですが、定義や流れもしっかり意識して頭に入れておきましょう。

それではまたいつか

中学生からの挑戦状続き~もっと難しくてもはや論述できるか怪しい~

どうもこんにちは

しおさいです。

 

実はあの中学入試問題には続きがありました、、

あの操作を6回やって1になる1/NになるようなNを全て求めるというもの。

 

今回は厳密な論証はできませんでしたがこんな問題もあるよとのことで読んでいただければ幸いです。

 

 ↓前回記事です。

shiosaibenkyou.hatenablog.com

 

 

 

前紹介した手法は絶対に使えません。

煩雑すぎます。

 

じゃあどうするのでしょうか??

 

ちょっと気がつくか気がつかないかみたいなところがある問題なので

紹介するかなやんだのですが、個人的には面白いと思ったので紹介しようと思います。

 

発想

 

 

実は前回記事中の実験のところを見てください。

あることに気がつくが勝負です。

 

この操作では1を分子に足し続けます。

最初は1です。

約分できるようになったら必ず約分します。

 

初めて約分できるようになるのはいつのタイミングでしょう?

 

これは分母の素因数の最小値が分子に現れた場合です。

この時約分後の分母は必ず1になります。

これを分母が1になるまで行い続けるのです。

 

つまり

始めの数の分母の素因数の個数で操作の回数が決まるのです。

 

例えば分母が35だったら5×7なので

分子に5が出てくるまで分子に1を4回足す

約分して1/7になる

分子に7が出てくるまで分子に1を6回足す

約分して1になる

合計操作10回

 

とだいぶシステマチックにわかります。

 

ここまで気がつくことを求める時点で小学生には酷ではないでしょうか、、

 

以上をまとめると

・分母を素因数分解した結果で回数が決まる

素数pを一回約分するためにp-1回の操作が必要

となります。

なので前操作が7回ということは8以上の素数(すなわち11以上の素数)は素因数に含まれてはいけません。

 

これだけで2, 3, 5, 7を何回かかけあわせた数だと分かるわけです。

 

最後にちょっと数学っぽくシグマ使って回答していきたいと思います。

 

解答

 

 

1/Nを該当の操作で1にするための条件を考える。

N素因数分解した結果を

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とする。・・・①

すると題意の操作では分子に1を足すと2になる。

ここでa11より大きければ約分が起き、分子は1になり、

分子のN2で割られた数になる。

a10であれば約分は起きず、分子は2のまま、分母はNのままになる。

 

このように題意の操作では最小の素因数が出てくるまで分子に1をたし

約分が行われると必ずまた分子が1の既約分数の形になる。

また、一回約分が行われるまでの操作の回数は最小の素因数をpとしてp-1回である。

同じ素因数をa回含む場合、該当素因数が完全に約分され、

分母から消えるまでに必要な操作回数はa(p-1)回である。

 

ゆえに①の形であらわされているNにおける1/Nの操作回数は下の式で与えられる。

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これが6となるようなNを全て求めればよい。

 

N7より大きい素因数を持つとき、つまり11以上の素因数を持つとき

少なくとも11-1=10回の操作が必要なので問題の条件に合わない。

よって題意に沿うようなNは素因数を2, 3, 5, 7しか持たない。このとき

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この方程式のa1~a40以上の整数である解を求めていけばよい。

各項は0以上の整数だから

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これら7つの解を①に代入することで対応するNを求めることができる。

 

N=7, 15, 20, 27, 36, 48, 64

 

解いてみての感想

 

 

この問題はもはや論述できるか怪しいなというレベルのものでした。

それを見越して記述での出題を見送ったのかもしれません。

この問題を50分の算数の試験の大問7(最後)に持ってくる桐朋中学恐るべし。

 

パズル感覚で面白く、ためになる問題でした。

時には中学入試問題をコーヒー片手に解いてみるのもいいかもしれませんね。

 

それではまた

センター試験で学ぶ大切なこと~数学的言語への変換能力を磨け~

どうもしおさいです。

 

おそらくそろそろ夏休みが始まりますね。

 

受験生、特に現役生はだんだん演習に取り組む人が出てくるころかもしれません。

演習は一通りできるようになることも必要ですがそのままですと初見の問題に対応できなくなる恐れもあります。

 

それを脱却するための発想の一つとして”問題の条件を数学の言語に変換する”

というものを紹介していきます。

 

この変換の方法を問題演習を通して学んでいこうというものです。

 

例に出すのは2015年センター試験数学ⅱB第1問(1)です。

あんまり近いものにしてしまうと過去問なくなってしまいますものね

過程が変わっても数学という教科には有用な力になっていると思いますよ。

 

それでは問題行ってみましょう。

 

実際言いたいことは③ですのでそこまで飛ばしていただいてもかまいません。

 

 

①OPの長さ

Pの座標が与えられてOPの長さが出ています。

実に王道の点と直線の距離。

解き方としてはsin^2+cos^2を使う三平方の定理が思い浮かびますね。

これはサクッと飛ばします。

半径2の円上にある点の一般的な座標の表し方だと気づくと計算しないで解けますがそんなに変わりません。

 

②OQの長さ

Qの座標が与えられていますが少し複雑です。

ひとまず整理できるところを整理しつつ誘導の形にならないか試します。

すると意外とすぐなります。

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たった二行。しかしここで詰まる人も多いはず。

解きなれた人ならすぐに加法定理に気が付きますがどうしてその発想に行きつくのでしょうか。

問題は二つの角が同時に動くとあつかえないためです。

ここでは角θと7θがθという媒介変数であらわされているけれども

θが動くと7θも連動して動くので厄介です。

なのでθを一つにまとめるという方針がよく出てくるのです。

なかなか二つの変数を一つにまとめることはしにくいのですが

三角関数の場合加法定理や倍角の公式など変数を一つにまとめる方法がたくさんあります。

こいつを利用しましょう。するとすぐにこの問題終わって

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になります。

 

ここからがようやくスタートライン。

この年難しくないですか?気のせい?

 

③OQの最大値

 

さてOQの最大値を聞かれました。

なんだよ簡単じゃないかcosが一番大きいところだろ?との声が聞こえてきそうです。

ちょっと待ってください。

なんでそうしたかきちんと説明できますか?

実はこここそ日本語を数学的な条件に置き換えている場所なのです。

”最大値”という普通の言葉をcosの最大という数学的な条件に置き換えています。

この流れをしっかり自分のものにしていかないと問題がひねられたときにできなくなる恐れがあるのです。

 

今回はどうでしょう。OQは現在二条の形でわかっていて

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となっています。

OQが最大値をとるときはOQの二乗も最大。

OQの二乗の確定していない部分はcosの部分のみだから

ここが最大ならばOQの二乗が最大値

 

ここまで本番ゆっくり考えている時間はないでしょうが

これが意識すればいつでもできるようにならないと

捻られてできなくなったりします。

 

ぜひいつどういった形で問題の条件を数学的な言語に変換しているのか意識して問題見てみてください。

センター試験は問題の量が多くてテキパキこなすことが求められています。

なので問題を数学的言語に変換する速さを鍛えることも可能ですね。

せっかく勉強するのでうまくセンターなどの問題も目的意識しっかりして演習していってください。 

 

以上。それではまた!

 

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