しおさいの勉強部屋

大学入試数学の知識を整理し、できる問題を増やすことを目指すブログ。自分の検定取得状況も書きます。

小学六年生からの挑戦状~桐朋中学校2021年第七問~

どうもこんにちは!しおさいです。

 

最近興味を持ってあらゆる問題を見ているのですが非常に興味深い問題にあたりました。

桐朋中学校2021年の入試問題です。

 

ひょっとすると大学入試でも聞かれうるのでは?という難易度。

これを本番で解いていく小学生たちが末恐ろしい笑。

 

解き方は小学生とは違うでしょうが大学入試問題として解いてみましょう。

 

f:id:shiosaibenkyou:20210723194733p:plain



 

 

1. 考え方

 

さてどうしましょう。まず実験してみましょうか。

(実は本家の問題は小問1で実験させています)

例えば1/15は

1/15→2/15→3/15=1/5→2/5→3/5→4/5→5/5=1なので6回

1/8→2/8=1/4→2/4=1/2→1なので3回

 

いまいちつかみにくいですが1になるまでには直前に(ある数-1)/(ある数)になるステップがあるというところがありそうだとわかります。

そして1/素数の形になったらそこから1になるまでは分子が分母の数になるまで足していくだけ

おそらく中学入試の問題としてはここから解いていくのでしょう。

操作も二回ですしなんとなく1/3, 1/4くらいしかなさそうだなと思えてきます。

 

しかし本当に直前にこれになるんでしょうか?論証が厳しいですね。

(本家の問題はどうやら記述式ではないので上のようなふわっとした分析でも解答できると思います)

 

これを高校三年生が解くとどうなるか!
きっちり成長した姿を見せてやりましょう。

 

カギは1になる直前の状態はどうなるか。という上記の発想です。

問題文は二回操作なので1から逆の操作を二回やることで元の数の条件を探っていく発想で行けるのでは?

とあたりをつけましょう。

 

2. 解答

 

f:id:shiosaibenkyou:20210723193959p:plain

 

こんな感じ!

いや回答にすると短いけど、、

 

ちょっと中学入試問題見てみようかなと思った1日でした。

 

それではまたいつか!

 

とった検定一覧

どうもしおさいです!

 

今回やっぱ勉強アカウントとのことなので

自分の勉強した成果を書いていきたいと思っています!

 

1. ビール検定

 

検定概要はこちら

 

shiosaibenkyou.hatenablog.com

 

3級 2021年6月

 

2. 世界遺産検定

 

検定概要はこちら

 

shiosaibenkyou.hatenablog.com

 3級 2021年6月

世界遺産検定に挑む〜世界遺産を通して世界を知る〜

どうも皆さんこんにちは!しおさいです。

 

今回は勉強アカウント開設後取得検定編第二弾

世界遺産検定3級についてさっくりと解説していきます。

 

受験を考えている方の参考になれば幸いです。

 

 

1. 検定の概要

 

世界各国の世界遺産について勉強する検定です。

世界遺産がどのように登録・保全されるのかについても問われます。

級が上になるにつれ、出題される範囲が広くなります。

4~1級、マイスターがあり、一級時点で出題範囲が全世界遺産(2021年7月現在1121か所)。

マイスターは全世界遺産を知ったうえでどのように保全したりするか研究者

のような知見が求められます。

 

2. 学べる事

 

学べる事、魅力としては二点

びっくりするくらい世界遺産って知りませんでした。

それを知ることができる点がまず魅力だと思います。

旅行した時も見る目が変わることと思います。

時代・地方はばらばらですが、世界史の知識が世界遺産を通してつながるので普段の勉強とのシナジーも期待できます。

 

ただ資格として役に立つかといわれると微妙で

一部の旅行業者や一部の人文系大学で考慮される程度です。

これもビール検定と同じように趣味の検定といった感じですね。

 

3. 3級を受けてみた感想

 

テキストを見ると思ったより勉強することが多くて驚かされます。

しかし問題集を見てみると出るところは非常に限られていて

極端な話をすれば日本の遺産と世界遺産の概要で満点近くを取ればほぼ合格です。

合格だけでみれば労力は少なそう。

しかし旅行とか教養の意味でとるような資格なのでどのスタンスでやるかによって難易度は変わってきそうですね。

 

以上です。それではまた。

自作問題解説~数学の問題ってどうやったら解けるの?自分のできる型に問題側を落とし込め!~

どうもしおさいです。

 

今日から何回かに分けてtwitterに投稿した自作問題を解答していこうと思います。

これは狙いとしては問題をいろんな方法で解いてみるにはどうしたらいいかという教材になるつもりで

難易度は難しすぎないようにしているつもりです。

 

それではまず問題文を

f:id:shiosaibenkyou:20210607220400p:plain



まずは(1)からどんどん解いていきましょう!

 

 

(1)-1. 発想

 

考えにくいので左辺にすべて移項すると二次式になります。

因数分解すると二つの項の和です。

すると各項はすべて正の数の積なので正

じゃ0になる場合はほとんどないのでは、、?

これを利用していきます。 

圧倒的に範囲が絞れるわけですね。

 

(1)-2. 解答

 

f:id:shiosaibenkyou:20210608171519p:plain

こんな感じですっきり解けます。

 

ここで終わるとあっけないので(2)に行きましょう。

 

(2)-1. 発想

 

独立に動く文字が二つあった場合、これは非常に扱いにくいもののひとつです。

このような場合に私たちがとるべき方針として

”片方の文字を定数として扱い、一方の文字を動かしてどのように値をとるか考える”

という方法があります。

この方法を用いるのが(2)です。二変数の微分は高校では使いませんからね。

例えばf(x)=x^2-x+y^2-yでyを固定してxを動かすと、xが自然数であれば常にf(x)は単調増加になり、0以上です。

これを今度yの関数と見た時にどうなるのか考えましょう。

 

 

 

(2)-2. 解答

 

f:id:shiosaibenkyou:20210608173905p:plain

 

ちょっと解答が込み入ってきましたね。

構造としてはxの関数としてみたら単調増加。

なのでその値をkと置いてkの範囲を0以上に限定。

yの関数としてみても単調増加。

yの関数としてみると最小値はk

すると着目する関数=0の方程式はk=0が達成されない限り解はないよね?という議論。

 

片方を固定して考える。ぜひマスターしてみて!

 

次で最後。図形的な見方です。

 

(3)-1 発想

 

左辺等辺、式の形としては見たことあるはずです。

直線と円ですね?

これを考えて両者が交点を持つような場合を考えます。

でもグラフを描くには足りないものがあります。x+y=〇(ここの丸)です。

ないなら自分でおいてしまいましょう。

 

(3)-2 解答

 

f:id:shiosaibenkyou:20210608175417p:plain

 

こちらもすっきりした解答になりましたね。

円と直線が交点を持つ場合、そして直線と点との距離なども使った結構牌コンテクストな解き方になっています。

 

解答を終えて

 

かなりのボリュームになってしまいました。

ここで言いたかったのは式を見たときに何個自分の中でうまくいきそうな手段を持っているかです。

 

よく考えてみると高校数学の限界は全く超えていない。

二次式を見てみたら因数分解できないかな。

二つの文字が出てきたら片方固定できないかな。

なんかグラフにできそうな式だな。

 

何とか高校数学で対処できそうな形にすること。

自分ができる型に持ち込むこと。

 

数学で悩んでいる人にはぜひいったんこういう見方をしてみてほしいなと思います。

高校数学でできる問題しかできないし

高校数学しか武器はないのです。

 

参考になればうれしいです。

それではまたいつかお会いしましょう。

 

面白い入試問題 1995年京大文系後期第四問 〜自分の得点を自分で選べる?〜

どうもこんにちは!しおさいです。

今日はずいぶん前に解いた面白い入試問題を紹介してみたいと思います。

 

京大1995年文系後期第四問

 

f:id:shiosaibenkyou:20210606203951p:plain

 

なんと文章中で「出た値をこの問題の得点とする」と記述してあるのです。

 

試験場で見たらわくわくはできないかもしれませんが

たまにはこんな面白問題見てコーヒー飲みながらのんびり解いてみませんか?

 

 

1.  解答の仕方

 

f(n)と聞くとついつい多項式でできた関数など式の形で書かれたものを想像しがちですが

今回は違います。

ただ難しく書いてあるだけで自然数を7で割ったあまりを考えています。

ここを捉えられるかで問1は変わってくるでしょう。

そうすれば合同式でおしまいです。

 

問2はどこまで論証が求められているか読み取れないですがf(n)が7で割ったあまりである以上最大値は3×6で18点です。

是非こいつを狙いに行きましょう。

ぜひぜひ問題のできるだけ先を見通しつつ解くことをお勧めします。

シグマの中身はk, kの二乗、、kの7乗まで足したものを7で割ったあまりです。

ただでさえつかみにくい関数の合成関数ですが例えばn=1を代入してみてください。

1^1+1^2+...+1^7の7乗を7で割ったあまりです。 

あまりを考えるだけなので全てを足してから割るのではなくて

一つ一つを割ったあまりの合計であることを利用していきましょう。

 

2. 実際の答案

f:id:shiosaibenkyou:20210606203557p:plain

3. 解答を終えて

 

これひょっとして気になる方いましたかね?

これは実は

7で割って6余る数であれば必ず18になり、残りの数を代入すると0となります。

気が向いたら記事書きます。

 

京大はとりあえず部分点すら許さないのか、、と驚きます。

 

数学の限界とのからみではあまり発想できない問題でしたが、

こんな感じで素直に7で割ったあまりかぁ。とりあえず指示通り割ろう。

みたいな発想も大事なのでそこを話題にしてみました。 

 

それではまた!

今日はこの辺で。

 

高校数学の限界を知ろう~一橋大2005年後期素数の問題を例に~

最近ツイートで

”高校数学の限界を知ることが大切”という内容のツイートをしました。

 

今回は素数問題を使って限界を知ってそのうえでうまく解く方法を解説したいと思います。

 

例題は一橋大学の過去問。

 

p, 2p+1, 4p+1がすべて素数となるような素数pを求めよ

という問題。

 

シンプルながら整数問題の定石をわかっていないと初手で悩んでしまいます。

 

 

解説

 

整数問題の定石でこういうものをよく聞きませんか?

・実験して何か法則をつかむ

因数分解

・何かで割ったあまりで分類する

 

なぜこうなるのでしょうか。

教科書をざっくり見返してみると大まかに見えてきます。

むしろこれくらいしか僕たちに整数問題を解くときの武器がないのです。

基本的に約数とかしか整理する概念のない整数では

数を何か×何かで分解する(因数分解)か

実は表に見えてこない法則性を見つけるくらいしかできることがないんです。

 

特に今回のような素数に関する問題では

素数というものが1以外のほかの数で割れないという性質を示すための方法は

素数の登場に規則性がないために

それまでに登場する全素数で割る必要があるため、

問題文が文字で書かれている場合には実質的に直接素数を示すことは不可能です。

 

そのため基本素数の問題は答えはこいつで残りはなんかで割れるから違うよね~という形で処理するのが

ほとんどとなってしまうのです。

これが表題でいう高校数学の限界なんです。

 

では今回の問題をどうでしょうか。

 

一次式なので因数分解はできそうにありません。

何かで割ったあまりでしょうか。

まず何で割ったあまりを調べるか考えましょう。

ここで生きてくるのが実験なんです。

きっと法則性があってごく一部しか素数になる組はないはずです。

つまりどこかの数が何かの数で割れるはず。

素数をどんどん代入していきましょう。

ここまで予想すれば安心して実験に取り組めますね。

’(ここまで予想できることも珍しいのでまぁ実験してみるかぁというノリも大切ですが)

 

p=2の時 (p, 2p+1, 4P+1)=(2,5,9)で9が3の倍数だから不適

p=3の時(p, 2p+1, 4P+1)=(3,7,13)なのですべて素数で題意を満たす

p=5の時(p, 2p+1, 4P+1)=(5,11,21)なので21が3, 7の倍数だから不適

p=7の時(p, 2p+1, 4P+1)=(7,15,29)なので15が3, 5の倍数だから不適

 

すべての場合で不適になる整数についてすべての素因数を列挙したのは

この実験がやみくもに行われたものではなくて

何で割ったあまりで分類するか方針を立てるために行った実験だからです。

 

じゃこの結果を見て何で割りますか?

 

すべて3の倍数だからもちろん3で割ったあまりで分類すればいいんですね。

 

そうすればp=3の場合以外はすべて(p, 2p+1, 4P+1)のどれかが3の倍数になることが示せて

解答が終わる可能性が高いです。

それでは解答を組んでみましょう。

 

解答

 

pを3で割ったあまりで分類する。

p=3k(kが自然数)と置く、

pが素数という条件からp=3しかありえない。

この時(p, 2p+1, 4P+1)=(3,7,13)より題意を満たす。

 

p=3k+1(kが自然数)のとき

2p+1=6k+3=3(2k+1)

この時2k+1はkが自然数であることにより自然数

つまりこの時2p+1は3の倍数である。

2p+1が素数となるのは3の場合しか存在しないがこの時p=1となり

pが素数であるという条件に反するので不適

 

p=3k+2(kが0以上の整数)のとき

4p+1=12k+6=6(2k+1)

この時2k+1はkが0以上の整数であることにより自然数

つまりこの時4p+1は6の倍数である。

よって4p+1が素数となる場合は存在しない。

 

以上の結果からp=3の時の (p, 2p+1, 4P+1)=(3,7,13)の組が求める答えである。

 

解答を終えて

 

終わってしまうとこんなに操作としては簡単なのですがいかんせん最初の一歩が難しいのです。

ぜひぜひ最初の一歩をすぐ答えを見ずに実験して初めて見てください。

 

それではまたいつか。

面白入試問題解説 1995年京大数学

初めましてしおさいと申します。

 

このブログを立ち上げた経緯を簡単に申します。

私自身はすでに学校は卒業してしまっているのですが

それでもやはり”勉強する力”は大切だなと感じることが多くあります。

入試問題に対して知識編中だなどと叫ばれて久しいですが

やはり勉強の仕方は学校のいわゆる勉強で習ったなという思いが強く

自分がそこから学んだことを還元できないかと考えました。

 

初回は入試問題の解説ですが今後学習単元ごとの解説等も考えていますので

何かリクエストございましたらコメントをよろしくお願い申し上げます。

 

今回は懐かしい&面白い入試問題です。

 

京大1995年文系後期第四問

 問題文は以下。

 

f:id:shiosaibenkyou:20210523211637p:plain

 

なんと文章中で「出た値をこの問題の得点とする」と記述してあるのです。

 

1. 解答の仕方

 

f(n)と聞くとついつい多項式でできた関数など式の形で書かれたものを想像しがちですが

今回は違います。

ただ難しく書いてあるだけで自然数を7で割ったあまりを考えています。

ここを捉えられるかで問1は変わってくるでしょう。

そうすれば合同式でおしまいです。

 

問2はどこまで論証が求められているか読み取れないですがf(n)が7で割ったあまりである以上最大値は3×6で18点です。

是非こいつを狙いに行きましょう。

シグマの中身は1, 2のn乗、、7のn乗まで足したものを7で割ったあまりです。

ただでさえつかみにくい関数の合成関数ですが例えばn=1を代入してみてください。

1^1+2^1+...+7^1を7で割ったあまりです。 

あまりを考えるだけなので全てを足してから割るのではなくて

一つ一つを割ったあまりの合計であることを利用していきましょう。

 

 2. 実際の答案

 

f:id:shiosaibenkyou:20210523213122p:plain

 3. 解答を終えての感想

 

最高点が18点なのでそいつが出てくるまで調べたという感じです。

これひょっとして気になる方いましたかね?

これは実は

7で割って6余る数であれば必ず18になり、残りの数を代入すると0となります。

気が向いたら記事書きます。

 

京大はとりあえず部分点すら許さないのか、、と驚きます。

 

それではまた!

今日はこの辺で。

 

プロフィール
しおさい

ブログの説明等

##しおさい@勉強のtwitter##をフォローする