しおさいの勉強部屋

大学入試数学の知識を整理し、できる問題を増やすことを目指すブログ。自分の検定取得状況も書きます。

大学入試数学 最大値最小値編 領域が指定された最大最小解き方3選その3~領域が指定された時の最小値 別解祭り~

どうもこんにちは。しおさいです。

 

今日は領域が指定されたときの最大値最小値編最終回。

絶対不等式を使った解法を学習しようと思います。

本来は一番使いにくいはずなのですが

入試問題ではうまく使えるように問題設計がされている場合もあり、

一考の余地のある解法です。

 

問題はこちら。早稲田大学の過去問です。

f:id:shiosaibenkyou:20211024174428p:plain

 

この問題の解法を三通り紹介するシリーズで今回は三つ目最終回。

前々回記事

 

shiosaibenkyou.hatenablog.com

前回記事

 

shiosaibenkyou.hatenablog.com

 

 

本記事では絶対不等式を使う際の目の付け所を示した後に

実際に解答をしてみたいと思います。

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1. 解答のコンセプト

 

相加相乗平均の式を書きます。

x+y\geq 2\sqrt{xy}

左辺に一次式の和

右辺に一次式の積

が登場します。今回求めたいのは一次式の和の形の最大値最小値です。

つまりこの不等式を使う際の問題は

どうにかして右辺の一次式の積の形を登場させることにあります。

今回使えそうなのは条件に与えられた式のみ。

この変形は整数問題でも時々使うのでぜひ覚えておきましょう!

 

2. 解答

 

\dfrac{1}{x}+\dfrac{1}{y}\leqq \dfrac{1}{2}

を変形する。

x>2, y>2なので両辺の分母を払って

2\left( x+y\right) \leqq xy

これは

 \left( x-2\right) \left( y-2\right) \geq 4

と変形できる。ここで

2x+y=2\left( x-2\right) +\left( y-2\right) +6

 なので 2\left( x-2\right) +\left( y-2\right)に対し

x-2>0, y-2>0より相加相乗平均の不等式を使うと

\begin{aligned}2\left( x-2\right) +\left( y-2\right) \geqq 2\sqrt{2\left( x-2\right) \left( y-2\right) }\\ \geqq 4\sqrt{2}\end{aligned}

等号成立条件は

 2\left( x-2\right) =y-2かつ \left( x-2\right) \left( y-2\right) =4の時。

よって

x=2+\sqrt{2}, y=2+2\sqrt{2}

この条件はx>2, y>2を満たし、

この時2x+yの最小値は

 6+4\sqrt{2}

 

3. 最後に

 

無理やり整数を足して因数分解するやり方は整数問題などでよく使うので

是非抑えておいてください。

はかったようにx-2やy-2が出てきてこいつらが正なので

相加相乗平均が使えます。

余りつぶしのきく解法ではありませんし

本番でこれができるような受験生は一握りだと思います。

是非この問題の解答記事最初の二つから抑えていってください。

 

私事ですが初めてtex使ってみました。

モチベになるのでいいねやブックマーク等してくださると泣いて喜びます。

 

それではまた

 

 

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